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“轍”(wadachi)で、思い出したお話があります。 横手市大沢地区の鈴木ぶどう園を営む、鈴木靖之さんが仰っていたお話。


轍とは、通った人が道に残した足跡のこと。

ーわだちができることー

雪をかいても、かいても、捨てるところもなく。 雪を掘って前に進んでは、投げた雪が後ろに溜まっていくだけ。 農家さんの役に立てているのかと、思い始める私たち。 しかし、それはどうやら大きな間違いのよう。 私たちが葡萄の畑に向かうまでに歩いた道。 家に行き帰りするときにまた踏む道。 轍(わだち)ができます。 畑に駆けつけてくれた多くの人がそこを踏むので、より歩きやすい轍ができる。 その轍は、私たちが歩くのが楽になるだけではないみたい。 偶然の巡りあわせで手伝いに行った農家さんの周りには、雪かきをしようにも新雪の中をかき分けて自分の畑に雪かきに行く力がない、お年寄りの方がいる。 私たちが歩き、そこが確かな道となることでお年寄りの方々が自分の畑に歩いていくことができるようになるらしい。 知らず知らずのうちに、ただ歩いているだけなのに私たちは周りの人のチカラにもなっていた。


そのお話を聞いて、「結」という言葉を思い出した。

私たちの団体名「You&I」の由来である「結(ゆい)」


互いを助け合って生きていく。その暮らしの輪の中に自分が溶け込んでいる。

自分が「結」のひとつである実感を持つことができた。


そう感じるだけでまた、何倍も力が湧いて来る。


雪解けの春に向けて、力を蓄える。


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